親知らずとは前歯から数えて8番目の大臼歯のことを言います。人間は10歳事に顎の中で親知らずの骨が形成され、20歳を超えると親知らずが生えてきます。なかには生まれつき親知らずがない“先天性欠如”も多くいて、日本人で親知らずが4本揃っているのは約36%と言われています。
子供の頃に生える永久歯と比較すると極端に遅く、親知らずが生える場所が確保できないことで位置異常が発生する問題が生じています。位置異常が発生すると傾斜して生えたり歯肉に埋まったまま埋伏したりする可能性があります。
すると親知らずに食品のカスが溜まってしまい虫歯や歯周病の原因に繋がるのです。ひどくなると親知らずの周囲の歯肉が赤く腫れあがり、歯冠周囲炎や智歯周囲炎を引き起こしてしまいます。
悪化して首や胸元まで炎症が広がると命に関わることがあり、最悪死に至ります。そのため親知らずは抜歯が推奨されるのです。
「歯を抜くことの行為」と考えるとどうしても痛みを伴うのが心配という方もいると思います。しかし、親知らずの抜歯は痛くありません。局所的に麻酔を施し施術をします。注射針でちくっと感じる程度ですが歯茎や歯の神経は麻痺しているため、痛みを感じません。麻酔が切れたあとには鎮痛剤を処方し、痛みを緩和させます。
抜歯をすると歯茎の腫れが懸念問題として挙げられますが、当院では腫れないために工夫をしています。まっすぐ上に向かって生えている智歯を覆う歯肉に、小さな穴を開けます。分割しながら徐々に摘出するため、親知らずの抜歯時には腫れを伴うことは少ないです。
親知らず付近の歯肉と大臼歯の付着状態を視診します。実際に口腔内を見て抜歯が必要かどうかを判断します。
CTとX線を撮影し、親知らずの位置や形を細部まで確認をします。神経や血管など接触関係を調査して智歯がどういう状態にあるのかを見ます。
抜歯をするにあたってどのような処置を行うのか歯科医師が説明をします。もちろんご希望によっては抜歯をする以外の選択肢もできる範囲でご提案します。
消毒後、智歯部に局所麻酔をします。
親知らずが埋まっている場合は智歯の歯肉を切開し、抜歯をします。抜歯後はガーゼを噛んでもらい止血をします。
抜歯、手術の結果についてお伝えします。また抜歯後の留意点も歯科医師・スタッフから説明をし、質問などに答えます。
親知らずの抜歯はドクターの得意・不得意があります。もしかしたら抜歯が苦手という故、断ったのかもしれません。当院では細かい検査をし抜歯を実施します。
可能です。複数の歯をまとめて抜歯したほうが、時間の節約になると考える人もいますが、実際はCTスキャンをしたり1本抜歯するだけでも時間はかなりかかります。しかし何度も通院するよりかは大幅に時間を節約できますので、担当医にご相談ください。
可能です。ただし痛みを感じる前に来院されるのが望ましいです。痛みを伴っている親知らずは麻酔が効きにくく、多少痛みが落ち着いてからの抜歯をします。まずは痛みを感じる前に定期検診を行いましょう。